2014/06/29

車山のレンゲツツジ


朝食後フト思い立って車山までドライブ。山荘から車山肩まで60キロ。鉢巻道路〜エコーライン〜大門街道とゆっくりと走ってちょうど一時間のドライブになる。

車山湿原周辺のレンゲツツジは期待以上の見頃。ホオアカもその燃えるような朱色に見とれている風だった。

夏草にはまだ少し早く、レンゲツツジ以外の野草で目についた主な花は、コバイケイソウ、キンポウゲ、シロスミレ、グンナイフウロ、イブキトラノオ、アヤメなどとそう多くはない。

帰路、湯川温泉「河童の湯」で汗を流す。特にこれといった特長のある温泉ではないが、大門街道を通過する時気楽に立ち寄るにはお薦めの湯。

2014/06/28

ヤマオダマキとキバナノヤマオダマキ


庭に生えているのはキバナノヤマオダマキだけだと思っていたが、今年はヤマオダマキも一株見つかった。花の色はキバナ(下写真)に比べて随分と華やか。

2014/06/27

シモツケが満開


シモツケが満開。小さな虫や蝶がたくさん集まっているがミツバチの姿は見かけない。

最々後の分蜂

6月25日が最後だと思っていたが今日また分蜂があった。今年のわが家の分蜂は開幕〜閉幕ともに例年より一ヶ月遅かった。

2014/06/26

蜂蜜一覧


先日、神田神保町へ出かけた折に立ち寄った農文協直営の農業書センターで見つけた「蜂蜜一覧」の復刻版、日本ミツバチに興味を持つ人なら一度は目にしている絵柄のはずだ。江戸時代に完成した日本独特のサステイナブル養蜂術。分蜂群の捕獲から巣箱での飼育方法、垂れ蜜・絞り蜜や黄蝋・白蝋の作り方など、浮世絵風な筆致の図と、実務的な説明文で構成された絵図鑑だ。

図面中央に描かれている蕎麦屋の岡持ち(おかもち)のような木箱が重箱式巣箱。週末養蜂家の間には今でも支持者が少なくない。巣板上部に蜜を貯めるミツバチの生態を利用し、最上段巣箱だけを切り離して採蜜する。蜂群への負担をできるだけ軽くしながら、蜂蜜の一部を少しばかり失敬する。「みつばちの大地」で見た米国アーモンド畑でのミツバチ達への扱いとはかなり異なり、そこには"自然への遠慮"の気持ちがある。

それにしても農業書センターの「みつばち・養蜂」コーナーの充実振りは立派。自分の知る限りでは、ミツバチ関連の書籍の品揃えでは間違いなく都内書店中でダントツのトップだと思う。隣のビルの岩波ホールで「みつばちの大地」が上映中であることも影響してだろうが、平積みと三段の書棚にこれだけのミツバチ関連の本が陳列された光景を見て嬉しくなった。

備考:「蜂蜜一覧」略史
正式書名は「教草第廿四 蜂蜜一覧」。1873(明治6)年のオーストリア・ウィーン万国博覧会に出品するために編纂された全30葉から成る教草シリーズの二十四番目に刊行された絵図資料。当時の日本の日常生活における衣食の原料や製造方法を全国から収集し、伝統的な技術等について子供たちに教えることを目的に作成された。なお、「教草(おしえぐさ)」は江戸時代から使われていた言葉で、初等教育用の教材を意味する。(東大農場博物館WEBサイトからの引用)

2014/06/25

今シーズン最後の分蜂群捕獲


12:20 降ったり止んだりの梅雨の合間をぬうかのように飼育群からの分蜂がスタート。
こんなに遅い飼育群の分蜂は初めての体験。そして、誘導板、コナラの幹の上、コナラ幹の下と三箇所に分散してできた分蜂蜂球が一つにまとまるまで一時間近くかかるというのも珍しい。(13:10)

そう言えば、捕獲メットを持って梯子を登るのも今年初めて。待ち箱に自分たちから入ってくれたり、低い場所の誘導板に蜂球を作ってくれたのでネットは使わずに直接巣箱に落としこむ、という楽なケースばかりだった。

それにしても今シーズンの分蜂はもう打ち止めにしたい。明日、雨が降らなければ残っている王台は全て除去し、蜂数が増えて巣箱が手狭になっている群には継箱して分蜂熱を和らげるようにしよう。

2014/06/21

K大日本文化研究会


K大日本文化研究会での講演会。与えられた演題は「日本ミツバチの不思議 ー 養蜂文化史の視点から」。

日本文化研究会は、現役学生だけでなく、OB/OG、教員なども参加するユニークな集まりで、今年で設立51周年になるK大の中でも由緒あるある研究会の一つなのだそうだ。
演題を受けた時は少々戸惑い、自分の手に負えるテーマでないことはすぐに分かったが、結局要請を受けようと決心したのには理由があった。

スロベニアのビーハウスに触発されのめり込んでいった趣味の養蜂だが、そんな"みつばち生活"も最近はなんとなくマンネリ化してきていた。
分蜂群の巣箱定着率や、飼育群の越冬率を少しでも高めようと、先人やベテラン養蜂家の知恵を学び、巣箱に工夫を凝らし、蜂場の蜜源環境の改善に努めきたつもりだが、みつばち達は人間様のそんな思惑や浅知恵にはまったく関係なく分蜂や逃去を決行し、消滅・死滅を繰り返す。それは、凡人の伺い知ることのできない生態系連鎖と、自然界の複合的要因の微妙なバランスで決定づけられているようで、自分のやっていることは所詮"群盲象を評す"というレベル、ということを感じ始めていた。だから、この講演会を自分のみつばち生活をリシャッフルするきっかけにしたいとの思いがあり、あえて講演要請を受けることにしたのだ。

そんな訳で、今日の話はみつばち雑学の寄せ集めにならざるを得ず、研究会の皆さんには申し訳ないことだった。いつの日か改めて"養蜂文化史"の演台にふさわしい内容の講演会にチャレンジし、リベンジの機会を与えてもらうことにしよう。

2014/06/20

More than honey

岩波ホールで上映中のMore Than Honey (邦題「みつばちの大地」)を見てきた。スイスの養蜂家一族に生まれたマークス・イムホーフ(Markus Imhoof)監督の作品。

ハイスピードカメラを高性能小型ヘリコプターに搭載して撮影した雄蜂群と女王蜂の空中交尾の映像や、女王誕生の瞬間を驚くほど高鮮明に写し出したミクロ映像記録は、日頃ミツバチを見慣れている身にも別次元の世界のように見えた。

一方、経済活動に組み込まれ、消耗生産材として扱われるミツバチ達の姿には、悲しみを通り越して怒りさえ感じた。

  • 広大なアーモンド畑で花粉交配のために過酷な労働を強いられ、
  • 大型散布機から吹きつけられる農薬にまみれ、
  • 最新養蜂テクノロジーで女王蜂やローヤルゼリーを不自然に作らされ、
  • 病気になれば無造作に焼き捨てられる。
そんな作業を機械的にこなす従業員の態度には、ミツバチに対する敬愛や哀れみの情など微塵も感じられない。

CCD(蜂群崩壊症候群)の原因究明のドキュメンタリー映画だろうと予断していたが、イムホーフ監督がこの映画で描き出そうとしたのは、CCDでもミツバチでもなく、利益至上主義に侵された現代文明の中に生きる哀れな人間の姿だった。

(注) 写真は全て「More than honey」のオフィシャルサイトから。

2014/06/15

サンショウバラ最初の一輪


サンショウバラの最初の一輪が今朝咲いていた。4年前に庭に植えてから初めての開花、正真正銘の“最初の一輪”だ。
以前雑誌の取材で山荘にみえた女性カメラマンから、「花が咲くのはまだまだ先よ。私の家では8年前に植えたけどまだ咲かないのだから」と言われ長期戦の覚悟をしていたので花芽らしいものを見つけた時の喜びはひとしお。まだ背丈ほどの小さい木だが、ざっと数えても50個ちかい蕾がある。しばらく楽しめそうだ。

以下が開花までの軌跡 . . .

06/08
花芽らしいものを見つけた。


06/13
ピンクの花びらが顔を出し蕾であることを確信。



追記:(6/15 11:00)
説明を追加
早朝はあんなに美しかった花が5時間後の11:00にはこんな姿になった。花弁の中にアリが一匹いるが彼の仕業?それともサンショウバラの花の命はこんなに短い?
追記(2): 6/18
開花するとすぐに花粉を漁って花の姿を台無しにしてしまうのはアリではなくアブが主犯であることが数日の観察で判明した。3〜4種類のアブがやってくる。

2014/06/14

ノイバラが開花

分蜂に気を取られていて気がつかなかったが、ノイバラアーチの花が咲き始めていた。
開花しているのはまだ20〜30輪だけだが一週間も待たないで満開になるはずだ。例年より1周間ほど早い。

2014/06/13

満月

夜9時11分、気温13.5度、満月。
TVニュースによると東京では昼間ヒョウが降ったそうだ。

2014 分蜂速報 No.3

09:05
久しぶりの青空。かなり強い風。
敷地南の薪小屋(今は巣箱板材や空巣箱の保管場所になってしまっているが)の補修予定の重箱式巣箱に偵察蜂らしいのがが出入りしている。飼育群からの偵察蜂が様子見にきているのだろうとあまり気にもしないでいたのだが . . .

12:23
昼食を摂っていると庭の中空に蜂雲。あれ、こんな風の中でも分蜂するの?庭の全ての巣箱をチェックしたが分蜂の動きをしている群はいない。蜂雲は庭中央のカラマツの高木にまとまり始めた。と思うまもなく . . .

12:29
ドンドンと蜂雲は下降し、重箱式巣箱に入り始めた。カラマツの蜂球は分蜂群が元巣の近くで作る“結団式”蜂球ではなく、引越先の近くで入居直前に作る“開所式”蜂球だったのだ。

この群は外部から舞い込んできた分蜂群に間違いなさそうだ。その上、入居開始(12:29)から全員が巣箱内に入り終わるまで(12:38)10分足らず。その間、こちらはただカメラを構えて見物しているだけ。こんな分蜂群ならいつでも大歓迎なのだがそう頻繁にある僥倖ではない。

2014/06/12

2014 分蜂速報 No.2

わずかな梅雨の合間にミツバチ達は慌ただしい一日。分蜂未遂事件1件、分蜂1件、里子に出した先での捕獲手伝い1件。
今日の分蜂では色々不可解な出来事が重なったので整理して後日詳細を記録する予定。


2014/06/10

2014 分蜂速報 No.1


10:40
巣門からミツバチが溢れ出てきた。待望の分蜂。こちらが確認できた範囲では今季初めての飼育群からの分蜂。例年に比べて約一ヶ月以上遅い分蜂第1号。
10:55
庭の上空を3〜4分間旋回飛行し、その後蜂雲は庭の中央にあるカラマツの周辺に集まり始めた。蜂球を形成したのは地上高8.0mのカラマツ太枝の付け根。

11:21
蜂球の形はほぼまとまり、偵察蜂群による新居の最終選択の作業に入ったようだ。

以前なら即二連梯子を立てかけ、安全ベルトを腰につけて、新居への移動飛翔に入る前に捕獲作業に入るのだが今日は静観することにした。最近は高所での作業が少々億劫になってきたこともその理由の一つだが、ミツバチが自分達で居を選ぶ場合、どんな所を選ぶのかを見定めたいめたい気もする。

14:00
蜂球を形成(11:05)してから既に3時間近く経つというのにカラマツ高木の蜂球はそのまま。

ただ建物北側の薪小屋に待ち箱として設置してある空き箱に30分ほど前からミツバチの姿が増えてきた。訪れるミツバチの数が今後も増えてくるようであればこの空き箱が新居になる可能性は大。

(追記:2014/06/12)
一昨日、カラマツ高木に蜂球を作った分蜂群は結局建物北側の薪小屋待ち箱には入居せず、空高く舞い上がって北西方向の林の中へ消えて行った(14:42)。

というのに、待ち箱には今朝もまだミツバチの出入りが盛んだ(06/11 07:45)。そして今日(06/12)この待ち箱の周りで不可解な出来事が。 . . . (to be continued)

2014/06/04

山葡萄ワインの樽開き

旧友、友人夫妻を招いて去年秋に仕込んだ山葡萄ワインの樽開き。

今年の山葡萄ワイン・ヌーヴォーは本人もかなり納得する出来栄え。山葡萄特有のフルーティーな香りと酸味、澄んだワインカラーが期待以上に表現できたように思う。東京から遠路足を運んでくれたワイン通の皆さんからも、(お世辞半分以上としても)結構高い評価を受けて新米杜氏としては満足の一日だった。

番外編として試作中のミード(蜂蜜ワイン)も供したがこれはまだ評価以前の未完成品。しばらくは女王陛下のレシピを忠実に模倣しながら、日本人に好まれるミードの味を探索し、次回の樽開きパーティーでは山葡萄ワインと蜂蜜ワインの両方を評価してもらおうと思う。

2014/06/02

待ち箱設置は別荘地が狙い目?

急用で東京へ一時帰省しているところへ八ヶ岳からの緊急コール。「待ち箱にミツバチが入っている!」

電話の主は昨年のミツバチ講演会にみえ、それ以来ニホンミツバチ飼育の興味に俄然火が点いたAO氏。もっとも、登山、高山植物撮影では超ベテランのAO氏なので自然への興味と造詣はもともと深く、ミツバチも含め昆虫一般の知識も既に持ちあわせている。

話しを聞いてみると、AO氏宅はニホンミツバチ捕獲のチャンスにもおおいに恵まれた場所のようだ。「毎年6月頃になると自宅前の空き別荘周辺でハチらしい虫がワンワンと飛び交う」とのこと。話の内容から察するとミツバチが分蜂時に作る蜂雲のようだ。さっそくAO夫妻宅に出向いてみると、案の定、隣家の空家別荘の板壁壁面にミツバチの脱糞跡が無数にある。その痕跡の多さから察するとミツバチはかなり永年この別荘に住み着いているのは間違いなさそうだ。

ということで軽井沢のTN氏にも同行してもらいKT式多角待ち箱を一個進呈して設置したのが先月始めのこと。その待ち箱にさっそくミツバチの入居があったのだ。数日前には大泉駅の下にある別荘分譲地内の待ち箱でもニホンミツバチを一群捕獲した。八ヶ岳南麓のニホンミツバチは、意外と釜無川や川俣川渓谷から別荘地内へその居住区を移動しているのかもしれない。(注)

注記:
近年別荘地居住者に蜜蜂ホビイスとが急増していることもその一因だろう。飼育ミツバチの分蜂群が別荘地内の待ち箱に入居することはおおいにありそうだ。我家の飼育群が分蜂して近くの別荘建物に住みついた例は自分でも何度か経験している。

2014/06/01

“銀のスプーン”の季節

今日から6月。分蜂シーズンは、「干し草」から「銀のスプーン」の季節に入ったというのに、我家の飼育群は一向に分蜂の気配をみせない。

どの飼育群からの来訪かははっきりしないが、待ち箱として置いてある山荘敷地内の2ヵ所の空き箱には、偵察蜂(とおぼしき?)ミツバチが結構頻繁に出入りしている。でも飼育群の巣門はどの巣箱も至って平静なのだ。

このまま「アブの季節」を迎えるわけにもいかないので、今週予定している「山葡萄ワイン開き」を終えたら「採蜜→王台切除(=分蜂阻止)→巣箱入替え」を本気で検討しようと思う。