2012/07/07

シンガポールの炊き出し

朝の散歩で目に止まった寺院山門の「素食供衆廣結善縁」の看板。いわゆる “炊き出し"のことだろうと推測した。

その後、何度かのぞいて見ると、確かに食事サービスを行っている。といっても、日本で年末年始に路上生活者に行われる炊き出しとはちょっと雰囲気が違う。

主食は数種類の麺とご飯。おかずの品揃えも多く、デザートの果物付。食べている人は、建築現場の労働者風の若者もいるが、近くに住んでいるごく普通のおじさん、おばさん達。勤め人風の若い女性の二人連れもマイ弁当箱持参でおしゃべりしながら昼食休み中。
ネットで調べると、寺院の名称は新加披佛教居士林(The Singapore Buddhist Lodge)。シンガポールではかなり有名で歴史も古い寺院。仏教の普及活動と同時に、民族の融和、異宗教交流、など、多民族・多宗教国家シンガポールらしい社会活動を活発に展開している。

この無料食事サービスもその一環。毎日、朝昼晩の食事が、平日には数千人、週末になると六千人近い人達に施されるらしい。人種、宗教、国籍を問わずに誰にでも提供されるそうなのでシンガポールを発つ前に一度ご馳走になって見ようと思う。