2011/08/25

スイスのハチミツ

スイストレッキング旅行で滞在したWengen村、人口千人少々の小さな村としては、スーパーのハチミツコーナーはかなり広く品揃えも豊富だった。

ホテルやペンション仕様の商品は容器が違うので、棚の商品の大半は地元の家庭で消費されるものと想像される。

「67g入小瓶3本セット」の観光客のお土産用らしいハチミツも売られていた。組合せの中にクリーム状ハチミツが一本入れてある。宿泊したホテルの朝食でも、いつも液状とクリーム状のハチミツの両方が備えられていた。

そういえば英国航空の機内カタログ販売のエリカハチミツもクリーム状だった。液状ハチミツ(それも透明なもの)を好む日本の消費者嗜好との違いが伺える。

ハチミツ種類の区分も興味深い。菩提樹蜜、ヨーロッパナラ蜜、アカシア蜜などの単花蜜に加え、「木の花の蜜」、「森の蜜」、「高原の花蜜」と表記されている。複数の花蜜がブレンドされた“百花蜜”を、採蜜地の環境で分類しているようだ。

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スイス養蜂組合のWEBサイト(Swiss Beekeeping Association)によると、スイスでは1キロ平米で飼育される蜂群数は4.5群、蜂群密度が世界で最も高い国の一つなのだそうだ。19,000人の養蜂家が、総数は170,000群のコロニーを飼育していると言う。

移動養蜂はほとんど行われておらず、一群の平均ハチミツ生産量は平均10キロ。これは専業養蜂家としては採算が合う数字とは思えないので、大半の養蜂家が自家用か、副業養蜂家なのだろう。

日本のハチミツ市場を席巻している、中国産やニュージランドのマヌカハチミツはWengen村では一度も見かけなかった。