2009/05/06

再び Google マップの話


昨日の正午過ぎから降り出した雨は今朝も続いている。これでは、分蜂はないだろうと、2〜3日前から気になっていたことを調べて見た。

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日本で伝統的にみつばちの飼育が盛んな代表的な土地は、紀伊半島の熊野、長野県の天竜村を中心とした伊那谷。それらの地形と、八ヶ岳南麓の地形をGoogleマップで比較して見た。

起伏に富んだ熊野、伊那の地形。一方、八ヶ岳南麓はなだらかな裾野が続き、渓谷がある場所の標高もほとんどが1000メートル以上と圧倒的に高い。

かって、日本みつばちの飼育では、秋の採蜜が終わると蜜蜂は山へ放したという。
春:「自然巣からの分蜂群を新たに捕獲」
春から夏:「その蜂に花蜜を集める」
秋:「ハチミツを収穫して蜂は再び山へ返す」
. . . の繰り返しで持続可能な循環型養蜂が成り立っていたのだろう。

ということは、① 秋〜初冬でも蜜源が豊富な気候・植生、② 自然巣に適した豊富な樹洞、③みつばち自然巣の近くに生活する里山の人々、が、伝統的養蜂が定着するための必須条件だったはずだ。

終戦直後の砂糖不足で苦労した時代、なぜ全国どこでも日本みつばちを飼って甘味料を作らなかったのだろう、と以前から疑問に思っていたが、日本でこの2つの条件を満たす場所はそう多くはない、というしごく単純なものだったのではという気がしてきた。

結語:
A: 蜜蜂分蜂群を捕獲することは、昔からそうたやすいことではなかった。
B:
蜜蜂捕獲適地は、急勾配の山と谷に囲まれた山間部で、谷間の終点は標高400〜900メートル
C: 八ヶ岳南麓は蜜蜂分蜂群捕獲の適地ではない

今日の「雨天暇つぶし研究」の結論は、暗い悪天候も影響しかなり悲観的なものに。