2015/11/14

Flow Hive

「Flow Hive」= ハチミツ自動搾り機能付き蜜蜂巣箱

今年3月、この巣箱の開発者が "クラウドファンディングの募集を開始した" というニュースを聞いた時、 "何となく怪しい話" と感じたのが正直なところだった。ところがところがこのクラウドファンディング、世界140カ国から応募が殺到し15億円近い資金を集めたのだそうだ。(ABC TV、"Australian Story")

「今世紀最大の養蜂技術革新」、「クラウドファンディングのサクセスストーリー」などと賞賛の大合唱の中で否定的な意見が全くないわけではない。「人間の都合で蜜蜂の生態を狂わしかねない . . . 」、「ネット社会特有のフィーバー現象。熱はすぐ冷める」などの声がそうだ。
そんな批判に対し開発者は、「煙をかけ、巣板を引き抜き、遠心分離機にかけて蜂蜜全部を奪い取ってしまう現在のやり方の方がよっぽど非自然的だ」と反論する。どちらの意見が正しいかは数年も経てば自ずから明らかになってくるだろう。

それにしてもこの製品の開発者がヒッピー思想信奉者一家というのも面白い。"Back to nature" を信条とするヒッピー父子が、「バズマーケティングを駆使し、クラウドファンディングで資金を集め、プラスティック製品で事業展開をする」と、チグハグなところがアメリカ的だ。

備考:
クラウドファンディング/「群集 (Crowd)」と「ファンディング(資金調達=funding)」の組み合わせ。寄付型、 購入型、投資型などがあるがFlow Hiveのケースは購入型ファンディング。
(上写真はhoneyflow.comから借用)