2015/03/21

アカハラ


東京の自宅の庭にやって来たアカハラ、盛んに嘴で落ち葉をひっくり返して餌になる虫を探している。これまで見たアカハラに比べ胸毛の赤色の鮮やかさが目立つ。もしかして、アオサギの嘴の婚姻色同様、アカハラの胸毛も繁殖期には赤味が増すのだろうか?

そんな疑問を解明しようと「アカハラ」のキーワードでGoogle検索をかけると、ヒットするのはアカデミック・ハラスメントの略称「アカハラ」についてのサイトばかり。であればとキーワードを「アカハラ(スペース)繁殖」でやってみると今度は「アカハライモリ」についての記事がぞろぞろ。

ネットが世間の関心事を示すバロメーターであることを考えると、野鳥アカハラはかなり影が薄いようだ。そんなわけで、アカハラの婚姻色に関する疑問はいまだ未解決のまま。

2015/03/14

バーチャル古書街

最近は新本だけでなく古書もネットで購入することが多くなってきた。「BOOK TOWN じんぼう」や「日本の古本屋」などの古書データーベースが充実してきたので、靖国通りやすずらん通りを足を棒にして歩き回るより、ネットサーフィンの方がはるかに手際よくお目当ての本に出会える。特に、買いたい本がはっきりしている場合にはそうだ。
今回わが家のミツバチ本棚に加わった2冊、「スガレ追ひ」と「養蜂記」のどちらもネットショップでの購入。

スガレ追ひ」は釣りキチだった井伏鱒二がクロスズメバチ狩りについて書いたもの。
微に入り細に入り記述された内容は実に具体的で説得力に富み、彼の指示通りにやればクロスズメバチの巣を容易に見つけることができ、おいしい蜂の子がたんまりと収穫できそうに思えてくる。

だが注意深く読んでいくと、内容の全てが井伏鱒二の耳学問で;
. . . 私は唐松の枝に蛙の肉の仕掛をして、夕焼が凋せるまで待ってゐたがヂバチは一匹も來なかった。運が惡かった。
というのが本人の唯一の実体験らしいということが分かってしまうと、なんとなく作品の説得力も萎えてしまう。

養蜂記」は、アララギ派歌人、共産党党員、農民作家、と多面な顔を持ち、小説、エッセイ、評論、翻訳、青少年向け著書など、多分野で活躍した杉浦明平著。
心弾ませて描く蜜蜂家族の四季 . . . 驚異の蜜蜂世界を生き生きと描き、自然と人間が織りなすドラマを刻む最新エッセイ。
という帯広告コピーからも、凡人の自分には思いもつかないような視点からの養蜂生活が描かれているに違いない、と期待を持って読み始めたが、蜜蜂に刺される怖さの話ばかりがやけに目立って少々ガッカリさせられた。

もし今回の2冊に神田のリアル古本屋で出会っていたなら、店頭で斜め読みするか図書館で借りて済ませることにし、自分で購入することは多分なかったろう。(この2冊が駄作だと決めつけているわけではい。あくまでもこちらの期待が"的外れ"だったということだ。)

ということで今回の買物の収穫は、ときには神田神保町に出向くことも必要なんだ、という理由が見つかったということになりそうだ。ましてや、「海の男の艦隊料理」の時のように、思わぬ掘り出し物に出喰わすというような楽しさはバーチャル古書街には期待できないはずだ。

2015/03/06

アオサギのコロニー

中央自動車道に隣接する赤松林(長坂町塚川)にあるアオサギのコロニー、この時期には繁殖期にしか見られない特異な生態が観察できておもしろい。

嘴が黄色から婚姻色の朱色に変わり、頭の後ろに長い冠羽が目立つのは繁殖期の証。


雌は、雄が運んできた小枝を組み合わて巣作りに余念がなく、
雄は、ときおり天を突くかのように首をまっすぐ上に伸ばして求愛ディスプレイ。運が良ければペアリングの瞬間にも遭遇できる。
既にペアになり産卵も終えたらしい番(つがい)。採餌から帰ってきた雄が、卵を温めている雌の羽繕いをしている姿がなんとも仲睦まじい。









日本にいるサギ類の中で一番大きいアオサギの飛ぶ姿は勇壮で美しい。でも近年数が増えたこともあって、"糞で林を枯らす"、"湖沼や養殖場のさかなを食い荒らす"、などと非難され、時には有害鳥獣として駆除の対象にもされる。

太陽光発電や宅地開発のために営巣場所の林が伐採され、湿地や田畑、ため池などの昆虫や魚などが減り続けると、アオサギだっていつの日か、トキやコウノトリのように絶滅危惧種に指定され、崇められる日がこないとも限らない。過剰繁殖はヒト科ヒト属の方だろうと、不満を呟いている野生生物はアオサギ以外にも数多くいるはずだ。
(アオサギに関しては「アオサギを議論するページ」が全てを教えてくれる。。)

2015/03/05

春近し

標高1100mの湿地帯の座禅草が花を開き始め、. . .

標高700〜800mの里山の土手にはオオイヌノフグリとホトケノザが満開。
今年初めて口にしたノカンゾウとフキノトウの酢味噌和え。

時折雪が舞う天気だが、足元ではもうすっかり春が始まっている。明日は啓蟄。


2015/03/04

スノーシューハイキング

八ヶ岳自然クラブ主催のスノーシュー・ハイキング。フィールドは、サンメドウズスキー場周辺の標高1600〜1900mの登山道。

昨夜一晩降り続いた雪も早朝には止み、快晴、微風、新雪と、スノーシューハイクにはベストのコンディションになった。

先月放映された「NHKためしてガッテン」は既に八ヶ岳南麓にまで伝播し、スタート前のウォーミングアップは"ふりふりストレッチ"で。(写真右上)

そのおかげもあってか、捻挫や筋肉の痙攣を起こす人も出ず、富士山、北岳、甲斐駒の雄大な連山風景を眺めながら半日の快適な雪中ハイキングを楽しんだ。(写真は賽の河原から見た北岳と甲斐駒ケ岳)


2015/03/03

間もなく落角シーズン


温泉帰りに出会った雄鹿の群れ、全員が4才鹿以上と思われる立派な角を持った中高年雄鹿のグループだった。
八ヶ岳南麓では間もなく落角シーズンが始まる。”もうしばくこの近くで遊んで、角を落としてから山上へ移動したら?”と言いきかせておいたが、鹿達にこちらの意図が通じたかどうかは分からない。

2015/03/02

重い雪


昨日は東京を発ってから中央道はずっと本降りの雨。長坂インター(標高700m)を降りてからレインボーライン( " 900m)までは全く無かった雪が、泉ライン( " 1100m)まで来ると道路は真っ白に変わり、山荘付近( " 1260m)では20cm近い積雪。わずかな標高差でこんなに気象現象が違ってくるものかと驚いた。

そして今朝は快晴の青空。久しぶりに雪景色を楽しもうと車を走らせたが、林道の場所によっては雪かきをしないと車が進めないほどの積雪と、水分をタップリ含んだ重い雪で折れた赤松の木が目につく。倒れて間もないのだろう、そんな一本が鉢巻道路の片側車線を塞いでしまっていたので、急遽臨時の道路管理人になり応急作業をするはめになった。