2012/05/07

待ち箱の季節


ミツバチ達が分蜂熱で浮き足立ち、ハチ飼い達が蠢き出る“待ち箱の季節”に入った。

野山を歩くと、あちこちに分蜂群捕獲を狙った待ち箱が目につく。設置している場所や巣箱の置き方に、蜜蜂ハンター達のそれぞれの思惑が見え隠れしているのが面白い。

上写真の4つは、最近見た中で特に印象に残ったもの:

納屋の屋根に屹立して、上空を飛ぶミツバチに向かって「ここにお前たちの住処があるぞ!」とアピールする待ち箱。設置者の意気込みを感じる。

② 待ち箱を大石や枯れ笹で囲って “さり気なさ” を演出しているのは①と対極の哲学。そして巣箱前板に「TBH」の墨書。ここにもTBH(トップ・バー・ハイブ)愛好者がと親近感を覚えた。

③ 廃屋で風は遮られて空気は淀み、わずかに木漏れ陽が射す程度の日陰。周りには探索蜂が好んで覗きこむ板壁の節穴や石垣の隙間が数多くある。ミツバチの習性を熟知したただ者ならざる気配。

巨木の根元に置くのは待ち箱設置の定石の一つだが、ロープで幹に括りつけているのを見るのは初めてだ。分蜂シーズンも後半になると、周辺の草が伸びて巣箱が埋もれてしまうことがままある。このポイントの植生を熟知したハンターに違いない。

果たして(ミツバチの)鑑定やいかに!?